整形外科部長 高橋 知幹 写真

目の前で、患者のよろこびを実感できる幸せ

医療法人 社団 寿量会 熊本機能病院

整形外科部長
高橋 知幹

  • 1997年
    琉球大学卒業、熊本大学 医学部附属病院 整形外科
  • 1998年
    熊本市民病院 整形外科
  • 1999年
    医療法人 社団 寿量会 熊本機能病院 整形外科
  • 2001年
    英国留学
  • 2009年
    九州大学大学院 医学系学府 医療経営・管理学専攻
  • 2011年
    九州大学大学院卒業、医療法人 社団 寿量会 熊本機能病院 整形外科部長

一つでも多くの執刀経験を積むために

一つでも多くの執刀経験を積むために

 97年、琉球大学を卒業後、熊本大学の整形外科医局に入局。熊本機能病院とは、医局のローテーションで出会いました。この病院は、4名の整形外科医によって設立されただけあって、整形外科に関する症例は、大きな総合病院にも引けを取りません。また、当時の日本ではまだ一般的ではなかった人工関節にも積極的に取り組んでいる病院として、深く印象に残りました。その後、イギリス留学を経て、当院に入職。ローテーションでの勤務とあわせるとここでのキャリアも12年目となりました。
 私の専門領域は「下肢関節外科」です。膝と股関節の関節症や骨折の治療、特に人工関節の手術が中心となっています。朝出勤後、カンファレンスを2つ終え、午前中に外来、午後から手術、そして夕方以降に病棟を回診。それが平均的な1日のスケジュールです。年間の執刀数は200〜300といったところでしょうか。多くの経験を積めることが、この病院を選んだ理由の一つでもあります。整形外科医という仕事は、ある程度の執刀経験を積んで初めて見えてくるものがあると考えています。そんな私に取ってこの病院は最適の環境に思えたのです。
 当院の年間の手術数は3000近く、整形外科だけでも2500以上の数となります。手術室が8室あるという設備面はもちろんですが、看護師をはじめとしたスタッフたちの理解と協力があればこそだと、いつも感謝しています。

チームワークで、ハッピーをもっとたくさん

 整形外科医としてのよろこびは2つあります。まず、患者さんが元気になることです。来院されたときには歩行もままならなかった方が、自分の足で歩いて退院される姿を見るよろこびは、何ものにも代えがたいものです。そしてもう一つが、患者さんごとに違う手術のプランを綿密に立て、それがイメージ通りに運んだときのよろこびです。一つの症例から学んだ教訓を次の症例に活かしていく。ある日ふり返ってみると、階段を一段上っていた。イメージ通りの手術ができたときのよろこびは、そんな想いから生まれてくるのかも知れません。
 この2つを一人の医師としてのよろこびとすれば、整形外科部長としてのよろこびはスタッフの成長です。私一人が関われる患者さんの数には限界があります。しかし、若いドクターたちのスキルが上がれば、その数が倍に倍にと増えていきます。そのためには任せることが一番ですが、難しいのがタイミング。きっと本人の中には、自信と不安が同居しているはずです。いつもそのバランスを見極めるように心がけています。
 より多くの患者さんを迎え入れるためには、ドクター以外のスタッフたちのモチベーションも不可欠です。そのために勉強会を開催したり、院外の研修や他病院の見学に参加する機会を増やすことも私の仕事の一つだと考えています。こうして作り上げたチームによって、一人でも多くの患者さんをハッピーにすることが、今の私の最大のよろこびです。

患者さんを幸せにする技術、いち早く導入

患者さんを幸せにする技術、いち早く導入

 当院ではより正確な人工関節手術のために、「ナビゲーションシステム」を導入しました。このシステムを使用した手術では、まず患部のCTを撮ります。この画像をコンピュータ処理すると骨の立体モデルが完成。カーナビに例えるなら、このモデルが地図となるわけです。手術のプランもこのモデルをもとに立てられます。2次元のレントゲンと3次元モデルとの精度の違いは歴然です。手術室ではこのプランに沿ってインプラントを設置していくわけですが、画面上で計画した位置と現在の位置とを比較できますので、計画通りの場所に容易に設置することができるのです。ナビゲーションシステムはまだ高価で、導入されている医療機関も多くありません。現在、全人工関節手術のうち1割未満といったところでしょうか。こうした最新の設備を導入し、経験とノウハウをいち早く蓄積していこうとする風土は、整形外科のスペシャリストを目指す方にとって、格好の環境ではないでしょうか。
 聞くところによると、本来なら一日でも早く手術を行う必要があるにも関わらず、ベッド数や手術室のスケジュールなど病院側の都合で、お待たせするケースも少なくないとか。医師一人の力ではどうにもならないこうした制限を、当院ではできる限り取り払うよう取り組んできました。患者さんに関わるスタッフ全員が同じ方向を向いている当院なら、あなたがイメージしている医療が実現できるはずです。

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※2015年9月時点の情報です。最新の情報とは異なる場合がございますので、予めご了承ください。

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