消化器外科は、消化器系臓器(食道、胃・十二指腸、小腸・大腸、肛門、肝臓、脾臓、胆道、膵臓)の疾患を外科的に治療する診療科です。特に胃がんや大腸がんの占める割合が大きいですが、徹底したリンパ節郭清などによる根治性の高い外科治療に関して、日本の消化器外科の成績は世界の中でも群を抜いているといわれます。また、近年は消化器外科領域でも腹腔鏡や内視鏡が普及しつつあります。その技術を身に付けるためにはたゆまぬ訓練が必要ですが、使いこなせるようになれば年収アップにつなげることもできるでしょう。
30代および40代で100%が「1,500万円以上~2,000万円未満」に到達しています。50代以降はやや分布がばらけてきますが、多くが「1,500万円以上~2,000万円未満」にとどまっています。これらのことから、消化器外科の年収水準は高めの傾向にあるといえそうです。消化器外科のニーズの高さに対して、消化器外科医の数が十分に足りていない影響もあると考えられます。
一部の地域を除いて「1,500万円以上~2,000万円未満」の割合が大きく、全国的に高い水準の年収を得られているといえます。北海道・東北や九州・沖縄では「1,500万円以上~2,000万円未満」の割合が100%となっています。一般的には、医師数が多い関東や関西では全体の年収水準が上がりにくいものですが、このデータではそのような傾向はみられません。
200床未満の病院では「1,500万円以上~2,000万円未満」が100%、200床以上の病院では「1,000万円以上~1,500万円未満」と「1,500万円以上~2,000万円未満」が半々という結果で、小規模な病院の方が高い年収水準になっています。しかし、「2,000万円以上」の壁を越えることはできておらず、そこを目指すならクリニック開業が視野に入ってくるのかもしれません。
男性に関しては「1,500万円以上~2,000万円未満」が圧倒的なボリュームゾーン(80%)となっています。全体に対して「1,500万円以上~2,000万円未満」が占める割合の高さは、外科系診療科の中でも指折りです。女性に関しては「1,500万円以上~2,000万円未満」がデータ上は最も高い年収帯となっています。
消化器外科で働く医師の希望年収は、「1,500万円以上~2,000万円未満」が最も多く(52%)、次いで「2,000万円以上」(25%)、「1,000万円以上~1,500万円未満」(22%)の順となっています。
消化器外科の場合、希望年収と実際に得ている年収との間に目立った乖離はないといえそうです。消化器外科医のニーズは高い上、腹腔鏡や内視鏡などのスキルを磨けばさらに飛躍できる余地も大きいため、年収アップを望むのであれば、転職を含めてさまざまな方策が検討できるでしょう。
※ご相談は無料です
科目によって異なる医師の年収事情について、アンケートを実施し現状を調査しました。